2017年02月14日 [長年日記]
_ [misc]上野千鶴子氏の発言って，，，
社会学者で東京大名誉教授の上野千鶴子氏の発言が，物議をかもしている。
日本は人口減少と衰退を引き受けるべきです。平和に衰退していく社会のモデルになればいい。
一億人維持とか、国内総生産（ＧＤＰ）六百兆円とかの妄想は捨てて、現実に向き合う。ただ、上り坂より下り坂は難しい。どう犠牲者を出さずに軟着陸するか。
日本の場合、みんな平等に、緩やかに貧しくなっていけばいい。国民負担率を増やし、再分配機能を強化する。つまり社会民主主義的な方向です。ところが、日本には本当の社会民主政党がない。（中日新聞＋）
賛否色々とあろうが，冗談じゃないって思う。
東大の名誉教授でしょ? この国の指導者層たるべき大先生が，皆で貧しくなろうと「啓蒙する」のはあんまりなんじゃないか。こんな程度のものなの?
個人的には移民政策には反対だし，恐らくこの国には定着しないと思う。だから，この国の人口減少と衰退は避けられない現実だと思っている。受け入れざるを得ないと思う。避けられそうにない。そこに至る類推までは激しく同意する。だからと言って，「平等に貧しくなりたい」などという願望には全く同意できない。
確かに人は，権利においては平等であるべきだ。しかし，人の能力や提供できる付加価値には個人差がある。そもそも，「差別のない世界」などというのは，理想主義者の妄想でしかない。人間は人に序列をつけることを止められはしない。これはもう，業だ。それに，能力や努力の結果としての付加価値の差は，差別ではなく区別だ。それは明確な差異であり，みんな横並びでなんか良い訳がない。弱者の保護とかとは全く異なる次元の話だ。
人は「豊かさ」を感じたいと思うからこそ，工夫や努力ができるんじゃないのか。この国の治安の良さ，食べ物の美味しさ，清潔な生活環境，そういったものは全て，「豊かになりたい」という努力の結果じゃないのか。それらを放棄して「平等に貧しくなりたい」などというのには，全くもって同意できない。そういった研鑽に貢献してない奴に限って，平気でこういうことを言うからタチが悪い。
まぁなんてったって，東大の名誉教授だ。逃げ切り体制に入った凄く裕福であろう老害が目指せという平等な貧しさって，どんな感じなんだろうかとは思う。先が知れてる本人は良かろう。んがっしかしっ! そんなのに付き合わされる気には，全くなれない。
冗談じゃない。