トップ «前の日記(2022年08月28日) 最新 次の日記(2022年09月02日)» 編集

【DQN どんぶり】


2022年08月30日 [長年日記]

_ [資産運用][misc]人口ボーナス期

ある社会が「多産多死」の社会から「少産少子」の社会に切り替わる際に生じる,生産年齢人口 (15歳以上65歳未満) がその他の人口の2倍以上ある期間のことを「人口ボーナス期」と言うそうだ。

総人口における生産年齢人口の割合が高まれば,豊富な労働力が経済活動を活発にするだけでなく,教育や医療,年金などの社会福祉負担が少なくなり,資金を新しいビジネスに回すことができるようになる。これが,人口ボーナス期にある国が経済成長する仕組みだ。日本が圧倒的な経済成長を成し遂げた1960年代から90年代初頭,日本も人口ボーナス期にあった。日本はこの期間に生産年齢人口の増加にともなう労働力の拡大によって工業化を加速し,高度成長を実現することができた。日本の経済成長は,人口ボーナスなしには成しえなかったのだ。

現在は人口構成が経済成長の重荷となる「人口オーナス期」である。ボーナス期からオーナス期へと環境が変化したのに,同じやり方を続けてきたのがこの国の停滞の原因だという。

ヨーロッパの先進国は,日本よりも先にボーナス期のピークが終わったため,より早く成長が鈍化した。中国や韓国もボーナス期のピークを過ぎたため,これまでと同じペースでの成長はなさそう。ブラジルやインドネシアは,あと少しでピークを迎えるため,残された成長機会は限られている。そして,これからピークを迎え,ボーナス期があと20年続くのがインドだ。

非常に説得力があると思う。もっと早く知りたかった。