2018年07月23日 [長年日記]
_ [底辺]使えない管理者
町場の工場で,人の手に頼って製造業を営んでいる。自分は創業者ではなく,後継社長だ。なので今の会社の本業は,自分が会社と関わる前から継続している事業だ。資本主義の先進国では,基本的に製造業は衰退していく。IBM だってパソコンを作らなくなった。GE だって家電製品を作らなくなった。つまりまぁ,そういうことだ。しかし,小ロット多品種の生産は,まだ日本国内に残っていたりする。それらが全て途上国へ生産移管されるには,まだしばらく時間がかかりそうだ。量産生産の下請けと比べ,上流の開発案件や,下流のアフターサービスなんかは付加価値が高い。そういうのを上手に拾っていけば,まだまだやっていくことが出来る会社だと思っている。
既にこの世は,みんなが頑張るより一部の優秀な人だけが頑張った方が圧倒的に生産力が高い社会に突入しつつある。例えば被災地支援だって,自衛隊やその他の専門知識を持った人が全力で活動した方が,素人が支援をするよりよっぽど被災地に住む人の助けになる。専門家以外の人達の最適解は,むしろ専門家を邪魔しないという事になる。管理者の中に使えないのが混ざっていると,工場の現場はとても混乱する。その際,悪いのは作業者ではなく誤った指示を出す管理者だ。そういう使えない管理者が退職してくれるのは,混乱している現場を建て直すチャンスだ。